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台湾プロ野球データベース コラム集

ホームページ「台湾プロ野球データベース」(http://cpbldatabase.jimdo.com/)のコラムを掲載しています。

2016シーズン展望+チアリーダー名鑑 統一7-11ライオンズ

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*1

2016年シーズン展望第4回は郭泰源新監督のもと、昨年の最下位から古豪復活を目指す統一7-11ライオンズ。

 

<投手>

(戦力構成)

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(WS=Win Shares 参考:

https://www.ptt.cc/bbs/Baseball/M.1444818098.A.B36.html

 

先発

吉爾(右)(新外国人)

布魯斯(右)(新外国人)

江辰晏(左) 27試合 6勝3敗 104IP ERA4.07

陳韻文(右) 10試合 1敗 16IP ERA5.62

潘威倫(右) 25試合 7勝9敗 153.1IP ERA4.75

太字は移籍、新入団選手

 統一の今季の目玉の一つが大幅に若返りを図った先発投手陣である。まず外国人先発は吉爾(ジェイアー・ジャージェンス)、布魯斯(ブルース・ビリングス)の2人が入る。吉爾はオランダ出身でメジャーで3度の二桁勝利、通算53勝とまだ30歳ながら実績は十分で、一時期よりも球速は落ちたものの140キロ中盤のフォーシームを主体にスライダー、チェンジアップなどを交え力強いピッチングを見せる。布魯斯はキャリアのほとんどをマイナーで過ごし、145km前後のストレートにスライダー、チェンジアップを持ち球とする右腕だが、マイナー通算のK/9は8.2と高く先発2番手としては十分なレベルにある。先発3番手は昨年20歳ながら104IPを投げ6勝を挙げた左腕江辰晏が有力。昨年の経験を糧に今季は毎試合6イニング以上、20先発を目標に掲げる。そして先発4番手には現状同じく今年21歳となる14年のドラ1右腕陳韻文が入る。昨年は一軍でリリーフメインに10試合に登板し16IP/17K/9BB、140km中盤を常時マークするストレートのキレを見せる一方で変化球のコマンドの悪さも目立った。カウントを悪くしボール先行で球数が増えるシーンもオープン戦では多かったため、先発として一年間プレーするにはコマンドの向上が必要不可欠となる。なお本来のエース潘威倫オープン戦で肩の炎症を発症し一軍復帰は4月中旬~下旬と見込まれている。彼が復帰するまでローテーションは新外国人2名と20代前半の先発投手の構成となり、勝ちを計算できる投手が他球団のローテーションと比べ少ないのは不安要素だが、裏を返せばハマった時の爆発力も兼ね備えていると言えよう。

 

先発候補、及びロングリリーフ

林子崴(左) 14試合 2勝1敗 26.2IP ERA3.04

廖文揚(右) 23試合 3勝12敗 115IP ERA5.87

 昨年のドラ1左腕林子崴は3月初旬から調整不足や心理的影響もあり球速を落とし2年目のジンクスが心配されていたが今季初登板となった試合ではリリーフとして1.1IP/3K、球速も戻ったことをアピールし周囲を安堵させた。現在はリリーフでの登板が主となっているが潘威倫が復帰するまで手薄となった先発投手陣に再び割って入ることも十分考えられる。14年の台湾人最多勝も昨年リーグ最多敗戦となる12敗を喫した廖文揚は球質重視の投球から制球と攻撃的な投球に意識を切り替えロングリリーフとして役割を果たし先発のチャンスを伺いたいところ。

 

勝ち継投

傅于剛(右) 34試合 2勝1敗1S 39IP ERA2.31

邱子愷(左) 35試合 1勝1敗 23.1IP ERA6.56

林岳平(右) 18試合 1敗 18.2IP ERA5.79

郭恆孝(左) 3試合 1敗 5IP ERA16.20

王鏡銘(右) 32試合 5勝10敗 101.2IP ERA6.99

 昨年は抑えに華納(ワーナー・マドリガル)を起用し一年間安定した活躍を見せるも退団、新たな抑えの座には昨年先発とリリーフを行き来する起用が続いた王鏡銘が座ることとなる。リリーフに専念すれば140km中盤を常時マークできるストレートを有しており、肩の故障前に見られた打者を圧倒する投球にどこまで近づけるか。勝ちパターンの7、8回を投げる投手は流動的ではあるが、2年目の郭恆孝が今季ブレイクの予感。課題の制球難も改善の兆しがあるとの本人談もあり、左の本格派リリーフとして活躍を期待したい。他には肩の故障による球速低下に苦しみながらも安定感のある活躍を続ける右の傅于剛、対左打者への弱さを克服したい左の邱子愷、かつての守護神も昨年は18試合の登板に終わったベテラン林岳平とある程度駒は揃っている状態である。

 

その他の主な投手

林家瑋(左) 2試合 2.1IP ERA0.00

林其緯(右) 21試合 1勝1敗 14.1IP ERA6.28

邱浩鈞(右) 36試合 3勝1敗 46IP ERA7.63

江承峰(右) 36試合 1敗 56IP ERA7.55

郭泓志(左) 10試合 1勝2敗 9.2IP ERA5.59

羅錦龍(右) (一軍登板なし)

 ラミゴ時代には2年連続60試合以上登板も果たした左の林家瑋、昨年移籍1年目にして21試合に登板を果たした林其緯、細身ながら力強いボールを投げるリリーフとして昨年36試合に登板した邱浩鈞などが控える。邱浩鈞については今季先発、ロングリリーフとしての起用に備え調整を続けている。3年目にして自己最多の36試合に登板も安定感を欠いた江承峰は目立った情報はないが開幕一軍入り。昨年故障に苦しみ僅か10試合の登板に終わった14年の抑え郭泓志は、オフの10月に左肩手術を行いリハビリ中で後期からの復帰を目指す。超大型となった3年契約も今季で終了するため進退をかけたシーズンとなる。13~14年で計16勝も昨年5月に右肩関節唇損傷、上腕二頭筋断裂の手術を受け登板がなかった羅錦龍は過去の故障歴も相まって復帰が遅れ今季もリハビリを続行、早くとも9月に短いイニングで復帰できれば順調といった状況で頼れるベテラン2人を昨年に続きほぼ欠いての戦いとなる。

 

<野手>

(戦力構成)

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(WS=Win Shares 参考:

https://www.ptt.cc/bbs/Baseball/M.1444818098.A.B36.html

予想オーダー

4林志祥(左)107試合 打率.302 4HR 54打点 OPS.709

8唐肇廷(左)  42試合 打率.331 2HR 10打点 OPS.793

7潘武雄(左)  57試合 打率.300 12HR 32打点 OPS.917

D飛力士(左)(新外国人)

5陳鏞基(右)107試合 打率.278 14HR 50打点 OPS.824

3鄧志偉(左)  98試合 打率.267 14HR 60打点 OPS.812

9鄭鎧文(右) (新入団)

2郭峻偉(右)  9試合 打率.091 0HR 0打点 OPS.303

6郭阜林(右)  33試合 打率.248 7HR 17打点 OPS.793

 

主な控え

(捕手)

高志綱(右)  75試合 打率.258 1HR 21打点 OPS.637

林志賢(右)  20試合 打率.283 0HR 6打点 OPS.612

薛惟中(右)  13試合 打率.095 0HR 0打点 OPS.335

内野手

高國慶(右)  91試合 打率.327 5HR 57打点 OPS.810

周廣勝(右)  56試合 打率.346 2HR 22打点 OPS.866

劉育辰(右)  12試合 打率.256 1HR 4打点 OPS.641

買嘉儀(右)  78試合 打率.278 4HR 31打点 OPS.758

黃恩賜(右)  62試合 打率.228 1HR 10打点 OPS.600

(外野手)

劉芙豪(右)  61試合 打率.274 15HR 53打点 OPS.876

羅國龍(右)  99試合 打率.306 2HR 37打点 OPS.775

郭岱琦(左)  46試合 打率.228 6HR 25打点 OPS.662

朱元勤(左)  73試合 打率.272 3HR 24打点 OPS.710

方昶詠(右)  47試合 打率.307 0HR 14打点 OPS.755

郭俊佑(右)  39試合 打率.248 1HR 12打点 OPS.616

 

(打線総評)

 昨年リーグ最下位の630得点とチームの足を引っ張った打線は今季新たな戦力と成長著しい若手を起用しテコ入れを図る。

 1番は例年通り林志祥が務め、2番は右腕先発時には昨年右肘の骨片除去手術でシーズン途中に離脱した唐肇廷、左腕先発時には昨年前期に安打を量産し首位打者争いを繰り広げた羅國龍が入るか。3番にはベテランの年齢に差し掛かり、故障がつきものながら安定した選球眼と打力を見せる潘武雄、そして4番には新外国人飛力士(フェリックス・ピーエイ)を据える。飛力士は溜まったランナーを堅実に返す中距離ヒッターとしてフルシーズンで打率.300 15HR 80打点ほどの活躍を期待したい。5番から7番までははっきりとは固定できないであろうが、昨年自己最多の14HRを放った陳鏞基が5番、6番に穴はあるもののツボに嵌った時の長打力が魅力の鄧志偉、(対左投手相手には高國慶)、7番にルーキーながら順調に持ち前の長打力をアピールしている鄭鎧文 劉芙豪を押しのけRFを勝ち取りそうだ。8番、9番はCとSSの選手の居場所となりそうで、8番にCが、9番に昨年入団し33試合で7HRを放った郭阜林が入れば面白い。積極的すぎる打撃が目立ち選球眼、コンタクト能力に課題を残すものの今年25歳とまだ伸びしろはあり、長打力不足の打線に刺激を与える存在となれる可能性は十分。控えはツープラトン起用で漏れた実績あるベテランが多く出番を待つことも考えられ、高國慶劉芙豪が代打待機となれば相手ベンチにもプレッシャーとなる長打を打てる打者がベテランに偏重気味だったチームにも着実に世代交代の波が押し寄せている。

 

(捕手)

 正捕手高志綱が昨年に肘の骨片除去手術で開幕には間に合わず、二番手捕手として期待されていた林志賢も古傷である右肩の関節唇を傷め復帰には時間がかかる見通し。開幕一軍は昨年の二軍正捕手である23歳の郭峻偉、14年に二軍正捕手として打率3割をマークした25歳の薛惟中の二人が濃厚だが経験と実績に乏しく、高志綱林志賢の復帰が待たれるところ。ベテラン凃壯勳オープン戦での出場がなく二軍スタートとみられるが、2人の故障者の状態次第では重用されそう。

 

内野手

 1Bは昨年に続き鄧志偉高國慶のポジション争いとなるが、陳鏞基の3Bコンバートにより、昨年まで3Bを守ることもあった高國慶は実質1B専任となるため2人のポジション争いはより激しくなる。昨年野手転向3年目で78試合に出場した買嘉儀も3B守備が穴となっており、出場機会を得るためには1Bとしてチャンスを伺いたい。2Bは攻守に安定感を有する林志祥が安泰で、3Bは膝の負担軽減のためにようやくコンバートとなった陳鏞基がレギュラーとなり、空いたSSには郭阜林が入る。昨年33試合で9失策ながらオフには守備力強化に取り組み、その成果がシーズンで試される。

 内野のバックアップには守備力に課題もSS、3Bをこなせる黃恩賜、昨年打撃開眼し打率.346をマークした周廣勝(2B、3B)、1B以外の内野全ポジションをこなすも昨年は自己最少の12試合出場にとどまった劉育辰などが控える。プロスペクトの筆頭候補は20歳の吳國豪。1年目の昨年も早速8試合に一軍出場しており今年は練習試合やオープン戦にも多く出場し経験を積んでいる。

 

(外野手)

 LFは健康に出場できるならば潘武雄がレギュラーとなり、バックアップに昨年73試合出場の朱元勤、一発のあるベテラン郭岱琦、同じく一発はあるもののここ2年不振の郭俊佑らが想定される。CFは冒頭でも述べたように投手の左右により唐肇廷羅國龍がツープラトンで起用されそうか。走力が売りの方昶詠は2年目の昨年打率.307をマークするなど一軍での実績もありバックアップ筆頭候補。RFはオープン戦で2HRを放ち好調の鄭鎧文がスタメンで起用され続けており開幕もこの形になると想定され、昨年チーム最多HRの劉芙豪がベンチに追いやられるというチームにとっては嬉しい誤算。このように3ポジションを俯瞰してみるとバックアップの選手にとって一番競争の余地があるのはLFであり、潘武雄が出場できない事態になるとより一層ポジション争いが活発となるであろう。

 

(DH)

 オープン戦から左手に違和感のある飛力士を「4番・DH」で起用し続けている。本職がCFであり守備も決して悪くないが、本人曰く4月下旬から5月上旬頃に守備に就けるとのこと。昨年先発出場時DHに入っていた張泰山の退団により仮に飛力士がCFに入るようであれば彼に代わり潘武雄郭岱琦高國慶といったベテランが入ることが予想される。

 

<プラス要素>

・20代前半の先発投手が3人となる可能性もあり、他球団も羨む国内先発陣誕生もあり得る

・8回郭恆孝-9回王鏡銘といった、新たな勝ちパターンが見られそう

・ルーキー鄭鎧文、2年目郭阜林等の活躍次第では若手の長打力不足が解消される

・飛力士がCFのポジションで他球団よりも攻撃力で利得を稼げる公算が高い

 

<マイナス要素>

・実績あるベテランが故障による離脱など不甲斐なく、若手に頼らざるを得ない投手陣

高志綱を開幕から欠き、プロスペクト林志賢も怪我により一軍正捕手に悩む状況

最低でも4月下旬まで飛力士をDHまで起用せざるを得ず、ベテランをDHに入れることができない状態

・優勝を狙うには投打とも戦力不足が否めない

 

チアリーダー

Uni Girls

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*2

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  今年はYuki、Julieの2名が新たに加入し計13名。黒をメインにチームカラーのオレンジと白を組み合わせた衣装と装いも新たに。

*1:統一獅公式FBページより引用

*2:Uni Girls公式FBページより引用