台湾プロ野球データベース コラム集

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2016CPBLドラフト指名選手リスト 中信兄弟+ラミゴ

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※本記事で紹介する選手はドラフトで指名された選手であり、全員が契約に至ったわけではありません(仮に契約に至らなかった場合は追記します)

 

中信兄弟(指名10名)

陳琥(チェン・フー) 穀保家商 180cm 99kg 18歳 右左 投手

契約金520万元 月給6万元 出来高100万元 背番号62

 まずは投手として一軍定着を目指す「台湾の大谷」。今年の玉山盃では投手とDHの二刀流としてMVPに輝き新北市の優勝に貢献、また昨年のU18W杯に続き今年もU18アジア選手権代表に選出された。どっしりとした体格から投手としては最速147kmをマークし、コマンドも良好。主な変化球はカーブであるがフォークも習得中との情報も。野手としては内外角のボールに対して的確にミートする巧さを持ち合わせ率を残せるタイプ。チームは投手が不足していること、DHの候補が多い現状を考慮しまず先発として育成する方針。最速でも来年7月1日に一軍昇格させるとのことで、二軍でまずはじっくりと体作りとなる。

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詹子賢(ジャン・ズーシェン) 中國文化大學 183cm 93kg 22歳 右右 外野手

契約金420万元 月給9万元 出来高80万元 背番号39(17年末まで契約)

 失投は逃さない、パワーが売りの外野手。高校2年生まで投手として名を馳せ、高1で最速146kmをマーク。しかし高2時に故障がきっかけでイップスにかかり外野手に転向。大学進学後は1、2年時には目立った成績を残せなかったものの3年から結果を残し始め中軸に座るようになり、大学の先輩である王柏融(ラミゴ)の後を継ぐ形で4番に入ることもあった。昨年のウインターリーグではチーム最多の15試合に出場し.354/.436/.500 1HR 12打点、今年の春季リーグでは打率.513 17打点の二冠とここ最近の大会でのスタッツが良好。守備は判断能力は悪くないものの走力が特別あるわけではないため職棒ではコーナーOFが無難か。打席に入る際体を沈ませ腰を左右に振るルーティーンが特徴。

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楊志(ヤン・ジーロン) 中國文化大學 189cm 95kg 23歳 右右 投手

契約金340万元 月給8.5万元 出来高80万元(17年末まで契約)

 大卒投手としては今ドラフト最高の評価を受ける右腕。国際大会の経験も豊富で大学ではエースとして君臨。14年にアジア大会代表のアメリカ遠征、NCAAとの練習試合で6回無失点、9Kを奪う好投でスカウトの注目を集めた。その後もU21代表入りし優勝に貢献、昨年もユニバ代表入りを果たしたが右肘の炎症で4か月の離脱を余儀なくされ出場不可となり補充役の資格を取得できず10月から替代役として國訓でプレー、ドラフト参加は叶わなかった。先発時は130km代後半~140km代中盤をマークする角度あるストレート(最速147km)にカーブ、フォークを組み合わせるスタイルで、安定してストライクを取ることが可能。故障の影響で球速が少し落ちているのが心配だが以前はスリークォーターだったフォームも6月からオーバースローに修正。リリーフとしての経験もありチームは一軍の即戦力リリーフとして起用する可能性が高い。ただ退役は9月27日であり今シーズンの登板があるかは微妙といえる。

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吳東融(ウー・ドンロン) 崇越隼鷹 173cm 70kg 24歳 右右 内野手

契約金280万元 月給8万元 出来高80万元(17年末まで契約)

 アマ最高のSSとの声もある即戦力。ラミゴから5巡目で指名された馮健庭は國訓での二遊間コンビ。小柄な体格ながら肩、守備力、走力共にプロでも即通用する高いレベルにある。中学卒業後近大新宮高校に留学、その後帰国し穀保家商→國立體大と進学。大学を卒業し兵役を終えた後は國訓に在籍し1番SSとしてプレー、弱点である打撃の向上に取り組み長打力が向上した。チームは不動のSS王勝偉が32歳となりそろそろ世代交代を考える必要があるが、安定感あるセンターラインの後継者として期待がかかる。

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林書逸(リン・シューイ) 國訓 181cm 78kg 23歳 右左 内野手

契約金230万元 月給7.5万元 出来高100万元(17年末まで契約)

 内外野こなせる器用さが武器の選手。大学は強豪中國文化大學に在籍しながら目立った情報はなく、12年の春季リーグで打率.444(2位)15盗塁(4位)、15年の春季リーグで打率.429(10位)をマーク。ドラフトでは内野手として指名されるも昨年の替代役は外野手として資格を得た。OFは3ポジションとも難なくこなすが、國訓では3Bも守るようになりプロへの準備を整えた。

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陳子鴻(チェン・ズーホン) 國訓 180cm 93kg 23歳 右右 内野手

契約金180万元 月給7万元 出来高50万元(17年末まで契約)

 パワーを秘める右打者。中学卒業後江の川学園石見智翠館野球留学、その後帰国し開南大學の日本語学科に進学。大学ではOFメインだったが國訓では1B、3Bも守り始めるようになった。大学ではアッパースイング気味だったスイングから長打を生み出していたが國訓ではシンプルなスイングを意識するようになってか力任せのスイングが減少。ただ内角も恐れない打撃スタイルのため死球も少なくない。

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陳文杰(チェン・ウェンジェ) 花蓮體中 181cm 75kg 18歳 右左 外野手

契約金120万元 月給5万元 出来高50万元(19年末まで契約)

 アマの選手としては現在最新のサイクルヒット達成者。昨年の高校野球リーグで1番打者としてサイクルヒットを達成。CFを守り1、2番に入り選球眼も良く広角に打球を飛ばせる。國立體大に原住民枠として合格が決まっていた中での指名となった。

※適当な画像、動画がなかったため省略

 

李吳永衡(リーウ・ヨンヘン) 高苑工商 175cm 80kg 18歳 左左 投手

契約金90万元 月給5万元 出来高50万元(19年末まで契約)

 台湾の甲子園で躍動した左腕。高校では主にリリーフとしてプレー、1、2年時はフォームが安定せずストライクが入らないなど苦しむも3年から安定。昨年の台湾の高校野球大会「黒豹旗」では決勝戦で2番手として7.2IP/1Rと好投し優勝の立役者となり、大会MVPも獲得した。ストレートは平均130km中盤と平凡もコマンド能力の高さが光る。持ち球はスライダー、カーブ。

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黃稚峰(ホァン・ジーフォン) 輔仁大學 182cm 85kg 23歳 右右 外野手

契約金60万元 月給5.5万元 出来高30万元(17年末まで契約)

 情報が非常に少ない外野手。高校は平鎮高中、大学も輔仁大學と強豪校に在籍しており大会にもコンスタントに出場しているようだが、特筆すべき結果は残せていない様子。ポジションはRFがメインのようだ。

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吳哲源(ウー・ジェユエン) 高苑科技大學 175cm 70kg 21歳 右右 投手

契約金30万元 月給5.5万元 出来高30万元(18年末まで契約)

 こちらも情報の少ない選手。大学入学当初は内野手だったが、その後投手に転向。CPBL新人テストでは最速143kmをマーク。

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ラミゴ(指名8名)

張閔勛(ジャン・ミンシュン) 中國文化大學 178cm 80kg 21歳 右右 捕手

契約金460万元 月給9万元 出来高50万元 背番号86

 リーダーシップで投手を引っ張る攻守兼ね備えた捕手。大学3年から徐々に頭角を現し、近年の国際大会では14年のU21、昨年の光州ユニバ、アジア選手権でも主力捕手としてマスクを被った。配球と正確なスローイングにも評価が高く、打撃は長打こそ少ないが確実にボールを捕らえヒットを生み出す。チームの主力捕手は林泓育、劉時豪、黃浩然といるもののフルシーズンを任せられる捕手がおらず、即戦力捕手を求めていた中での1巡目指名となった。ドラフト指名から4日後に契約、17日後に二軍戦を経ずに一軍戦でスタメンマスクは球団の期待の表れといえる。

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楊岱均(ヤン・ダイジュン) 國立體大 173cm 85kg 22歳 右右 内野手

契約金400万元 月給8.5万元 背番号36

 若くして代表経験豊富な「台湾のキャプテン」。高校時代から代表の常連であり、大学進学後は5度キャプテンとして代表チームを引っ張った。代表では主に3、4番に入り右の大砲として長打力に高い評価を受ける。本職は1Bだがプロ入りに備え出場機会を増やすため今年から中学以来となる3B守備にも挑戦、一時100kgを越えた体重も大幅減量。入団後すぐに一軍登録されたものの1Bには陳俊秀、3Bには林智平とレギュラーが控えており代打からどこまで機会を得られるか注目したい。楊承駿(義大)の弟にあたる。

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劉昱言(リョウ・ユーイェン) 開南大學 179cm 67kg 21歳 左左 投手

契約金320万元 月給8万元 出来高40万元 背番号37

 球速差で打者を抑える「小さなカーショー」。2014年にはU-21代表として日本戦に先発、試合に敗れはしたが5回無失点の快投を見せた。しかしその後上腕骨を疲労骨折し昨年8月にようやく完全復帰となった。大学の監督である郭李建夫からのアドバイスもあり球速アップのためカーショー(ドジャース)を参考にフォームを改造、これにより制球力もアップしたとの本人談。最速145kmのストレートと質の高いカーブ、チェンジアップとのコンビネーション。

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森榮鴻(セン・ロンホン) 國立體大 183cm 83kg 21歳 右右 投手

→契約に至らず

 故障からの復活果たした右腕。2012年AAA世界選手権では曾仁和(カブス)とのダブルエースとして活躍、12年のWBC予選では代表入りするなど順調な成長ぶりを見せていたが、その後肘を傷め手術を行い復帰するも今度は登板中に肘の靱帯を損傷、トミージョン手術により大学在籍中は約3年半のリハビリを余儀なくされ、今年の春季リーグが久々の登板となった。7月の台湾アメリカ大学野球交流試合ではリリーフとして最速151kmをマーク、連投もこなしラミゴも即戦力として指名したが、指名順位が低かったこともあり契約せず来年のドラフトに参加する可能性もある。持ち球はスライダーとチェンジアップ、制球はやや不安定。張志豪(中信兄弟)の甥にあたり、ドラフトの志望届提出も彼が付き添った。

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馮健庭(フォン・ジェンティン) 崇越科技 182cm 85kg 24歳 右右 内野手

契約金210万元 月給7万元 出来高100万元 背番号45

 大型2B。崇越では主に2、3番に入り活躍、守備力よりも打力が優れた選手といえポップコーンリーグではリーグ4位の8打点。ポップコーンリーグでは開幕戦で記念すべきリーグ初安打を放った。ラミゴの2Bにはレギュラー郭嚴文がおり、二遊間を守れる選手も豊富でライバルは多いがまずは打力でアピールしたい。

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江忠垣(ジャン・ジョンユエン) 成德高中 184cm 73kg 18歳 右右 捕手

契約金140万元 月給5万元 出来高100万元 背番号5

 将来性に期待したい高卒捕手。國立體大に合格していたがプロ入りを選択、成德高中からは初めてのプロ野球選手となった。高校の監督からは「高校球界では一、二を争う守備能力を持っている」と評されるディフェンス面で秀でた捕手。ドラフト1位で張閔勛が加入したため将来の有望株としてまずは二軍で経験を積むこととなるだろう。

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鄭佳銘(ジェン・ジャーミン) 台北市 173cm 90kg 23歳 左左 投手

契約金110万元 月給6万元 出来高30万元 背番号98

 左のリリーフで一軍狙いたい左腕。でっぷりとした体格から140km前半のストレートと大きく曲がるカーブ、そして一番の武器であるチェンジアップとのコンビネーションで抑える。高校で野手から投手に転向しチームの主力投手となるも大学1、2年時はほぼ登板機会がなかったが大学3年生からリリーフで登板機会を得るようになり、卒業後は台北市で1年間プレー。

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林知譽(リン・ジーユ) 國訓 186cm 99kg 23歳 右右 外野手

 若くして様々な経験を積んだ外野手。輔仁大学では1年で投手→2年で野手→3年で再び投手→4年で再び野手と転向を繰り返した。高校野球のコーチ資格も有している珍しい経歴の持ち主であり、昨年は出身高校である強豪穀保家商で監督経験も。外野手の競争が激しいラミゴだが若手外野手は少なく24歳以下の外野手は王柏融のみ、チャンスはある。

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